(難易度高) Planck Through Hole Kit自作キット
- 物販商品(自宅から発送)¥ 5,000
OLKBのJack Humbert氏によってオープンソースライセンス(GNU General Public License v3.0)で公開されているキーボード「Planck Through Hole Kit」(Planck THK)の自作に必要な電子部品を揃えたセットです。 Planck Through Hole Kit https://github.com/olkb/planck_thk 自分用に製造したPCBが何枚か余ったため、入手が難しい電子部品やファームウェア書き込み済みのMCUをセットにしたものを提供します。 後述するように動作までのハードルが高く実験的な性格が強いためできるだけ原価に近い価格にしていますが、小ロット製造でしたので割高感はあるかもしれません…。 ※なお、このキットはOLKBやJack Humbert氏とは一切無関係に独自で用意したものになりますのでご注意ください。
含まれるパーツ
本キットには以下のものが含まれます。 - トッププレート用PCB (黒)×1 - ボトムプレート用PCB (マットブラック)×1 - MCU (Microchip ATmega32A-PU)×1 ※ファームウェア書き込み済み - 丸ピンICソケット (40P, 600mil)×1 - パワーレギュレーター (STMicroelectronics LD1117AV33)×1 - USBコネクタ (Molex 0565790519)×1 - PHコネクタ (JST S5B-PH-K-S)×1 - 赤色LED (Lite-On LTL-4222N)×1 - 緑色LED (Lite-On LTL-4232N)×1 - 圧電スピーカー (村田製作所 PKM13EPYH4000-A0)×1 - JTAGヘッダ用ピンヘッダ (ノーブランド 2×5ピン)×1 - ISPヘッダ用ピンヘッダ (ノーブランド 2×3ピン)×1 - リセット用タクトスイッチ (アルプス電気 SKHHBVA010)×1 - DIPスイッチ (コパル電子 CFS-0402MC)×1 - ロータリーエンコーダー (Bourns PEC12R-4217F-N0024)×2 - 水晶発振子 16MHz (Mercury Electronic Industrial HUSG-16.000-20)×1 - カーボン抵抗 1/4W 68Ω (Yageo CFR-25JB-52-68R)×4 - カーボン抵抗 1/4W 1.5kΩ (Faithful Link CF25J1K5B)×1 - セラミックコンデンサー 20pF (ノーブランド)×2 - 積層セラミックコンデンサー 22pF 50V (Supertech Electronic RD15N220J1HL2L)×2 - 積層セラミックコンデンサー 0.1uF 50V (村田製作所 RDER71H104K0P1H03B)×1 - 積層セラミックコンデンサー 4.7uF 50V (村田製作所 RDEC71H475K2K1H03B)×1 - ダイオード 1N4151TR (Vishay 1N4151TR)×50 - M2ネジ (西川電子部品 黒ナベネジ4mm)×20 - M2スペーサー (西川電子部品 スペーサー5mm)×10 - クッションゴム (3M)×4
含まれないパーツ
キーボードとして動作させるためには、本キットの他に以下のものが必要となります。 - Cherry MX互換キースイッチ×48個 - キーキャップ×48個 - IC引き抜き工具 - mini USB Mini−Bコネクタ用ケーブル
注意点
QMK Firmwareを利用した4×12キーのPlanckキーボードとして普通に使用することができますが、現時点では以下のような課題もあるため、自作キーボード初心者の方にはまったくおすすめできません。ご注意ください。 キーボード単体でのファームウェア書き込みは現状では難しい - ATmega32Aを別途Arduino Unoなどと接続し、avrdudeコマンドでIn-sytem programming (ISP)を行う必要がある - 製作後の動作確認を容易にするため、同梱のATmega32Aにはあらかじめファームウェアを書き込んであります(Planckデフォルトのキーマップ) 電源投入およびリセット後にUSBデバイスとして正常に認識されないことがある - 数回に1回ほどブートに失敗してUSBデバイスとして認識されないことがあり、何度か繰り返せば起動してその後は正常に動作します - ATmega32Aのヒューズビットでクロック設定を変更することで多少改善するようですが、現時点のファームウェアでは完全な解消は難しそうです MCUであるATmega32Aの入手性が悪い - ATmega32Aを破損してしまったりヒューズビットの設定ミスで単独起動ができなくなってしまった場合、日本国内で新たに調達するのが困難です DIPスイッチやロータリーエンコーダーのカスタマイズにQMKの知識が必要 - DIPスイッチやロータリーエンコーダー操作時の挙動をカスタマイズするためには、QMK Firmwareの仕様を把握してソースコードを改変する必要があります 逆に、他の自作キーボードと比べて以下のようなメリットもあります。 製作が比較的簡単 - はんだ付けについてはダイオードの数が多いくらいで、表面実装部品や熱で破損しやすい部品もありませんので、慣れている人であれば30分ほどで製作可能です USBコネクタがもげづらい - コネクタは独立したmini USB Mini−Bコネクタなので、挿抜時にもげる可能性は低いです DIPスイッチ搭載 - ファームウェア内で挙動をカスタマイズ可能な4接点のDIPスイッチが搭載されています ロータリーエンコーダ搭載 - ファームウェア内で挙動をカスタマイズ可能な2つのロータリーエンコーダが搭載されています スピーカー搭載 - リセット時や操作時に音を鳴らすことができます I2C接続用のフットプリント - 各種センサーなどの接続に使えるI2C接続用の4ピンのフットプリントが3箇所に設けられています - ただしピン配置が独特なため適合するコネクタの調達は難しそうです JTAGヘッダ搭載 - 2×5ピンのJTAGヘッダが用意されています ISPヘッダ搭載 - 1×3のISPヘッダが用意されています
PCBのバージョンについて
PCBは2018-10-01時点での基板データを元に製造されたものです。同日時点での基板データには一部シルクのミス(2箇所のLEDの極性表示においてマイナスとなるべき部分がプラスとなっている)があることがJack Humbert氏から報告されていますが、この点については正しいものが反映されているため、シルクに不備はありません。 なお、2018-10-31に一部のフットプリントが改善されたものがInitial Release(0.1)として公開されましたが、これについては今回のPCBには反映されていませんのでご注意ください。 https://github.com/olkb/planck_thk/releases/tag/0.1 ※今の所未定ではありますが、新しいバージョンのPCBについても今後今回のような形で販売する可能性はありますのでご了承ください。
動作させるまでの手順
ビルドガイドは https://bit.ly/planck_thk に用意してあります。